ふたばだより

予防医学を取り入れて健康維持を目指しましょう

2023年1月号(第350号)

新年、明けましておめでとうございます。
鍼灸治療の大切な目的は大きく3つに分かれます。それは「病気を治す、これ以上悪くしない、予防」です。

「病気を治す」はつまり、腰が痛い、肩がこる、膝が痛いという症状を取り除くことです。これは皆様方の大きな目的であると思います。
「これ以上悪くしない」というのは、膝の骨が変形してしまったので痛みが出ている状態では、骨の変形を治すことはできませんが、変形は進行しますので、その進行を止めたり遅くしたりということです。また、ガンの抗がん剤治療の副作用をこれ以上強くしないとか、糖尿病で発症する合併症をこれ以上悪くしないという治療です。

「予防」とは、近いうちにぎっくり腰を起こす状態を回避したりとか、ぜんそくや痛風などの発作を予防したり、近いうちに来るであろう老化を予防するということです。この予防という治療は西洋医学にはありません。病気があって、検査で異常があるものに対する治療が主になりますので、この考え方は東洋医学特有のものなのです。

最近、「癒し(いやし)」という言葉を耳にすることがあると思いますが、この癒しとはホッとするとか楽だぁという感覚で、これも東洋医学独自のものだと考えています。この癒しは自律神経の副交感神経を高める作用で、鍼灸治療の最も得意とするところです。このことは実験で東洋医学研究所®の元黒野保三所長が論文で報告しています。残念なことに、中国式の鍼治療では副交感神経ではなく、交感神経を高めるだけなのでリラックス効果を得ることはできません。

今年も病気にならない、健康維持を目的とした鍼治療で、楽しく生活できるようにしましょう。是非、ご相談下さい。

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