2025年7月号(第381号)
もう1年の半分が過ぎてしまいました。今年は梅雨明けが早く、酷暑が長期間続くようになります。これから4カ月もの間、気を付けていただきたいのが熱中症です。
熱中症になりにくい身体作りは今までお話してきました。まとめますと、うまく汗をかける身体作り、こまめな水分補給の2点です。
暑いので部屋は冷房をされておられると思いますが、この冷房に長時間いると汗をかく習慣が失われます。一日に一度は外に出て、身体を動かして汗をかく習慣を身に着けてください。時間にして15分くらいでうっすらと汗をかければ大丈夫です。
水分補給は喉が渇いたと思う時はもう遅いです。時間を決めて1~2時間間隔でコップ1杯の水分を摂るようにしてください。
水分の摂りすぎは足がつる原因になります。椅子に座っている時は前に椅子を置いて足を上に乗せて足を上げることで防げることが多いです。
水分補給が少ないと、血液がドロドロになって血栓(血のかたまり)ができやすくなります。これが脳の血管に詰まると脳梗塞、心臓の血管に詰まると心筋梗塞になってしまいます。定期的な水分補給は確実に行ってください。
身体がだるくなったり手足のシビレが急に起こったら脳梗塞を疑って次のような簡単な検査を行います。
小学校の時に「前へならえ」という両手を前にあげる姿勢がありましたが、それをやって片方の手が勝手に下がってくると脳梗塞の兆候です。
あと、「らりるれろ」と声を出してみてください。舌の運動が麻痺してきやすいので、「らりるれろ」がうまく言えなくなります。この二つを行い、異常があれば救急車を呼びましょう。
第74回(公社)全日本鍼灸学会学術大会 名古屋で盛大に開催
2025年6月号(第380号)
(公社)全日本鍼灸学会学術大会が5月30日・6月1日の二日間、名古屋市のウインク愛知にて参加者2000人近くで盛大に開催されました。
この大会のテーマは「女性のみかた」で、女性が抱える生理痛、妊娠、産後ケア、不妊、更年期などの悩みを改善し、心身ともに満たされた健康維持に対し、鍼灸治療がどのような役割を果たせるのかということを討論することが目的です。
全ての演題や講演会に対し活発な意見が交わされ、様々な角度から鍼灸治療の有用性が報告されました。鍼灸治療の奥深さを改めて再認識する機会をもらい、大変有意義な時間を過ごさせていただきました。
今回の参加で得られた情報などを臨床に生かしていきたいと思います。
今年は早く梅雨に入る可能性があり、長引けばそれだけ体調を崩す期間が長くなる人が多くなります。梅雨は自律神経に影響を与え、身体の不調がいろんな所に出てくることが予想されます。
今回の学会発表で、自律神経のバランスを崩しやすいのは女性が多いとのことでしたので、女性に気をつけながら診療に当たりたいと思います。
身体の調子が悪く、病院で検査をしても異常が見当たらない症状は、自律神経のバランスが崩れて起こす症状のことが多く、このような症状には鍼灸が効果的だと思います。
もちろん鍼灸治療だけでなく、患者さんご自身も努力された方が効果的です。それは、睡眠と運動、食事です。 適度な運動と夜更かしをせず、バランスの良い食事に気を付けるように、患者さん一人一人にあったお話をさせていただけたらと思います。
鍼治療で憂鬱な梅雨の時期を乗り越えていきましょう。
5月病、気象病にご注意ください
2025年5月号(第379号)
最近の気候は日中が25度を超える一方、朝晩の冷え込みがあり、体温調節がうまくいかない人にとっては体調を崩しやすい時期です。これが気象病です。
最近多い症状は、めまい、頭痛、胃腸の調子が悪い、食欲がない、動悸(ドキドキする)、体がだるい、微熱、不眠、肩こりなどです。頭痛がひどいと脳梗塞?胃腸の調子が良くないと胃潰瘍?胃がん?というように不安になる場合もあります。このような不安が益々症状を悪化させる原因にもなっています。
気温の変動が大きいと体温調節をしている自律神経のバランスが崩れて様々な症状を起こしますが、5月は5月病といって社会環境が変わったことによる精神的な疲労からも自律神経に影響を与えてバランスを崩して上記のような同様な症状が出ることがあります。
自律神経の不調からくる症状ですので、気にしないようにしてリラックスをすることで症状が落ち着いてきて、やがては感じなくなります。 気にするといつまでたっても症状が取れないという特徴があります。 病院に行っても検査で異常が見られないけど症状だけがあるという現象です。
どことなく体調が悪いという人が是非実践していただきたいのが、外出です。これは気分転換をすることができて、身体を動かして汗をかくという両面から自律神経に作用して自律神経を快適な状態にもっていくことができる作業です。
簡単なことですが、身体の調子が悪いと外出する気分になれません。そこをなんとか外出してみましょう。気持ちがいいと実感できると思います。
外出して適度に運動して汗をかき、自律神経を整える鍼治療でさらに良好な状態を維持することができます。
活動できる身体作りを少しずつ始めましょう
2025年4月号(第378号)
今年の冬は寒かったですね、皆さん冬眠期間が長かったように思います。その期間が長ければ長いほど、身体の機能は低下しています。毎日、外出をしてウォーキングなどをしていても温暖な気候の時よりも運動不足になってしまいます。
冬は筋力低下を起こしている状態ですので、急に何かをするとトラブルを起こします。暖かくなると寒い時にできなかったことをしようとします。たとえば、暖かくなるとしたくなる掃除や衣替え、やりだしたら一段落着くまでやってしまい、その結果、首や肩、腰を痛めてしまいます。
一年中で首、肩、腰の痛みを訴えられる頻度が多いのは春です。特にぎっくり腰は春が一番多いです。
肩甲骨の間の痛みや張りを訴える人も多いです。
それらの原因のほとんどが、筋力が弱くなっているのに、集中して身体を動かしたことによる筋肉の疲労なのです。
上を向いての作業、下を向いての作業、しゃがみこんで草むしり、両手を前に挙げて窓ふきといった動きは普段は何ともないのですが、春には冬で筋力低下が起きた状態での作業なので、筋肉に疲労がたまり、筋肉が悲鳴をあげて痛みが出てくるわけです。
したがいまして、初めのうちは長時間作業をしないことをお勧めします。少しずつ慣れるようにしていくのが良いと思います。
これから気候が良くなるので、少しずつ散歩をして活動できる身体作りが必要です。歩く時に腕を振るのですが、腕を振ることで腕の血行が良くなるため、指や手首の腱鞘炎を防ぐことができます。歩幅を少しでも長くすることで足や腰の筋肉を丈夫にして転倒防止につながります。適度な運動は免疫力を上げることもできますので、花粉症や感染症を予防することもできるので、散歩はあなどれません。
鍼治療は筋肉の血行を良くして使った筋肉のケアができます。もちろん、筋肉のトラブルにも対応できます。ご相談ください。
毎年も春が短くすぐに夏、汗がかける身体作り
2025年3月号(第377号)
3月になり、気温の変化が大きくなってきます。花粉症も気になります。この季節は自律神経のバランスが崩れやすくなります。
寒い時は体温を維持するために汗をかかないようにし、暑い時は体温が上がってきますので、汗をかいて体温を下げることをしているために人間は常に一定の体温を維持することができるのです。その主要な働きをしているのが自律神経です。
以前にも書きましたが、寒いからいって暖房の部屋にこもっていると自律神経を鍛えることができません。もちろん、暖かい部屋に出たり入ったりを繰り返すのは過剰に自律神経を働かせるので、あまりお勧めはできませんが、1日に一度か二度は寒い外に出た方が自律神経を鍛える意味で必要なことです。
身体に寒い風を当てることで、暑い夏を乗り切ることができるのです。寒い時に程よく外出して自律神経を鍛えてあげることで、暑い夏に体温を下げるために、うまく汗をかくことができ、体温調節がうまくできるようになるので、夏バテとか熱中症になりにくくして暑い夏を元気に乗り切ることができるのです。
以上のことから考えますと、これからの時期、気温の変動に対応するために自律神経が活発に活動するのですが、自律神経を鍛えてなかったり、逆に過剰になると自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが崩れて様々な症状を発症してしまいます。その症状は1月号をご覧ください。
したがいまして、1日に1度は外に出て外の空気を吸って自律神経を発動させて、外に出ることで気分転換をはかってください。
花粉症も免疫の異常と考えると、自律神経の異常と考えられます。
鍼治療は自律神経のバランスを整えることができる良い治療法です。厳しい自然環境に順応できる身体作り、是非ご相談ください。
寒い時に鍛えて猛暑の夏に備えましょう
2025年2月号(第376号)
暦では立春を迎える2月ですが、最も寒い季節です。インフルエンザなどの感染症が蔓延する時期です。加えて花粉症の症状も気になる季節です。何かと外出する気が起きなくなる季節ですが、こんな時こそ冷たい空気を吸って身体を鍛えましょう。
昔と比べて冷暖房完備の部屋にこもっていることで、暑さや寒さに耐えられない身体になってきています。暑い時は汗をかく、寒い時は熱を産生して寒さに耐える・・。そういった機能が低下してくる、いわゆる自律神経が脆弱化してきています。その結果、免疫力が低下して感染症をはじめ免疫異常としての花粉症が強く出てくるのです。
もちろん、寒い所に出ていって歩く時間はそれほど長くなくても大丈夫です。防寒対策をしっかりして、暑くなってきたら少しずつ服を脱ぐことを忘れないでください。自律神経を鍛えて免疫力を高めることを目的に行っているに風邪をひいてしまっては逆効果なので・・。
肩や腰、膝が痛くなるメカニズムは冷えによる血行不良です。したがいまして、血行を良くするには身体を動かして血行を良くすることが一番の近道ですし、身体の血行が良い状態が長く続きます。
そして、身体を使った後はしっかり休憩をとることが必要です。心も体もリラックスすることが重要で、このメリハリが身体を丈夫にしてゆくのです。リラックスはゆったりのんびりしたり、楽しいと思うことをすることです。
鍼治療はリラックスするために必要な副交感神経を高めることができることが私達のグループの研究で証明されています。正しい日常生活の習慣と鍼治療で健康管理ができますので、是非ご相談下さい。
心穏やかに、リラックスを心がけましょう
2025年1月号(第375号)
新年、明けましておめでとうございます。
昨年は猛暑が続いた後、すぐに寒くなってしまい、過ごしやすい季節が短かったです。その結果、外出する機会が少なく運動不足で筋力低下を招いてしまった年でした。この事が腰痛や膝痛につながってしまい、多くの人が訴えられています。
腰も膝関節も周囲の筋肉で上半身の体重を支えているわけですが、この筋肉が筋力低下を起こすことによって体重を骨や軟骨で支えるようになり、その部分に炎症が起き、痛みやシビレなどの症状が出てくるのです。
急激な寒さによる冷えによって血行が悪くなり、益々痛みが強くなってきています。
病院でレントゲンやMRIなどの検査をしてもらっても、そこまで異常ではないと言われたにもかかわらず、いつまで経っても良くならない状態は上記の原因によるものと考えられます。そして、いつまで経っても良くならないので、将来への不安や恐れ、悲しみといった感情が出てくると痛みを強く感じてしまうのです。したがいまして、不安や恐れ、悲しみ、怒りといった「負の感情」をコントロールし、気持ちをリフレッシュさせるために外出をして適度に身体を動かすことが重要です。
「負の感情」は身体を過度に緊張させてしまいますので、自律神経にも悪影響を及ぼします。 その結果、めまい、耳鳴り、難聴、体がだるい、食欲がないといった症状を引き起こすことがあります。もちろん、仕事の疲れによるストレスでもこのような症状が出てきます。全て過度の緊張が招いて起こるものですので、1日の中で楽しいとか嬉しいといったリラックスをする時間を作ってあげてください。
今年も鍼治療で部分の血行を良くし自律神経を整えましょう。そして適度に体を動かして筋力を維持し、楽しく過ごしていきましょう。
苛酷になってきた環境に対応できる身体作り
2024年12月号(第374号)
今年も残りわずか・・。今年もひどい暑さでした。治療室では11月初旬まで冷房をし、11月中旬には暖房が必要になりました。窓をあけて何もしない快適な季節である「秋」がどこかに行ってしまったような感じでした。
こんな季節ですと、急激な気温変化が身体に与える影響は大きく、咳や鼻水、くしゃみが出て困っておられる人が多くみられました。急激な気圧変動や冷えで血圧が上がったり、手足の冷えがひどく、頭痛や耳鳴り、肩こりを訴えられる人も多くみられます。
これからは過酷な気候変動が当たり前になることを予想し、このような環境に対応できる身体作りが大切だと思います。
その方法は簡単なことです。夏には暑さを身体に教え、冬には寒さを身体に教えるということです。
つまり、夏には暑い所で身体を動かし汗をかき、冬は冷たい空気を顔に当て冷たい空気を吸い込むことなのです。
つまり、冷房や暖房の部屋に1日こもっているのではなく、1日に一度は外に出て身体を動かすということです。
会社で夏は冷房で寒くて、冬は足元は寒いけど顔が暑くて赤くなるという環境にいる人は必ず外に続けて30分くらいはいるようにしてください。
暑さ・寒さを身体に覚えさせるとは、自律神経を正常に働かせるための行為なのです。夏なのに寒い、冬なのに暖かいという環境にいることが自律神経を正常に働かせることができなく、体温調節や免疫機能が上手くできなくなり、様々な症状が出てくるというわけです。
鍼治療は自律神経を調節することが可能です。病気にならない身体作りのお手伝いができます。
是非ご相談ください。
足腰を鍛える時期です
2024年11月号(第373号)
早いもので、あと2か月で今年も終わりです。10日ほど前には冷房をしていましたが、10月末からは暖房をするというような急激な気温変動で体調を崩す人が多くなりました。体調を崩す原因は体温調節をしている自律神経の不調によるものです。この自律神経を整えていくには適度な運動が最適だと思います。
体重を落としていくには夏よりも冬の方が効率的に痩せれます。なぜかというと、冬は体温を上げていかなといけないため、エネルギーの消費が多いからです。そして、エネルギー消費の源は筋肉が一番多いのです。この筋肉で、大きな筋肉は膝を伸ばすための筋肉である太ももの前の筋肉と足を上げるための足のつけねから後ろに回って腰に付いている腸腰筋という筋肉の二つがあります。
「足腰が鍛える」という言葉は文字通り膝と腰を鍛えるということですが、外では歩く、家ではスクワットをすることで二つの筋肉を鍛えることができる簡単な方法です。さて、効率よく足腰を鍛える歩くという動作ですが、背筋をまっすぐに伸ばして歩くことを意識してください。
股関節から腰に回って付く腸腰筋は足を上げる筋肉ですので、歩く時に足を上にしっかり上げる必要があり、そのためには歩幅を広げることが重要です。歩幅を広げるためには、腰を曲げて前かがみでの姿勢ではできません。正しい姿勢を維持してしっかり足を上げる必要があります。歩幅は普段の歩幅より2~3センチでもいいので長くとるイメージでいいです。決して早くあることを思わなくて結構です。
家でするスクワットは膝がつま先より前に出ないことを前提に、ゆっくりすることを心がけると効果が上がります。続けて10回やれれば完璧です。
鍼治療は血行を良くする良い治療法です。また、適切な運動のアドバイスをさせていただきますので、是非ご相談ください。