気候の変動は「天気痛」と呼ばれ、様々な症状が起こります
2023年05月27日更新
5月21日の中日新聞のサンデー版に天気痛の特集が組まれていました。
この天気痛の名づけ親は中部大学生命健康科学部理学療法学科教授・愛知医科大学客員教授の佐藤純先生です。私の所属している公益社団法人生体制御学会で相談役をしていただいており、当学会へは何度も貴重なご講演をいただいている先生の一人です。
最近、暑かったり、涼しかったり、肌寒かったりと目まぐるしい気候の変動がありますが、元気な人は差に影響されませんが、ストレスをためている人、疲れがたまっている人などは自律神経の状態が良くない人が多く、このような人は頭痛、めまい、肩こり、腰痛、関節痛、身体がだるいといった症状が出てきます。こういった症状で病院を受診しても原因が特定できず、点滴や薬を処方されるだけという経験をお持ちの人は多いと思います。まさしく、天気痛といったカテゴリの症状だと考えてください。
季節の変動、晴や雨の時など、高気圧、低気圧が近づくたびに症状が発症してしまうのです。5月25日現在、究極の低気圧である台風2号がフィリピン沖に発生しています。遠いところだから影響はないと思われますが、実はこの時点で細かい気圧の変動が日本にも伝えられ、これが影響して天気痛を起こしている可能性を証明された人が佐藤先生です。
このような人に対するケアとして、「天気痛チェック」や「くるくる耳マッサージ」を提唱されておられ、実際に実行している当院の患者さんで少し楽になったと言われる人が多くいます。
自律神経の乱れはバランスの良い食事と規則正しい生活、適度な運動により解消されてきます。また、鍼治療は自律神経の中でもリラックスする副交感神経を高め、より良い状態に持っていくことができる治療法です。是非、いろいろ試してみてください。