ふたばだより

酷暑や極寒に耐えることのできる身体づくり

2024年1月号(第363号)

新年、明けましておめでとうございます。

昨年は異常なほどの熱波が日本列島を襲い、秋がなくて急に寒波の到来、しばらくして穏やかな日があったと思えばまた、寒波というように温度差が激しい1年でした。

これからの日本はこんな感じになるのかもしれません。

このような温度変化に耐えて順応していく方法はただ一つ、暑い時には汗をかき、寒い時には寒さに身体を当てることで徐々に体が慣れてきて暑さにも寒さにも耐えることができる身体を作ることができます。

しかし、これをすると体調を崩しそうです。そこで必要なのは、夏に1日中冷房の部屋にいたり、冬に1日中暖房の部屋にいてはいけません。

つまり、1日に最低1度は外に出て自然の温度を感じさせる機会を持ってください。
それは自律神経を鍛えることにつながり、体温調整をする機能を維持することで元気に暮らせるということにつながります。

仕事から帰ってきたら、すぐに家に入るのではなく、10分でもいいので、外を歩くことから始めましょう。
自宅にいる人は用事をみつけて外にでるように心がけてください。

さて、年末に多かったトラブルは、肩甲骨や肩の痛みでした。大掃除など普段にやらない動きが筋肉を疲れさせ、痛みにつながっていることが多いように感じました。

草むしりをしているうちに腰を痛めてしまうということと同じことが肩にも起きているのです。

普段使わない筋肉を使って痛めてしまうわけです。寒さも手伝って血行が悪くなり、治りが遅くなってしまいます。

こういった時は温めて血行を良くし、適度なストレッチと鍼治療が効果的です。

今年も鍼治療で自律神経を鍛え、適度に体を動かして筋力を維持し、楽しく生活できるように心がけましょう。

適度な外出を心がけましょう

2023年12月号(第362号)

今年もあと少しで終わりです。今年は秋が短く、冷房を切った1週間後に暖房をするという異常な季節でした。こんな季節ですと、体調を良好に維持しにくくなります。体が弱ると色々な病気になりやすいので体調だけには気を付けてください。

さて、今年を振り返ると、肩こりを訴えられる人が多かったように思います。実際に診てみると、表面の皮膚がパァンと張っていて、筋肉は柔らかめの人が目立ちました。この張りはいわゆる単純な肩こりではないように思われます。ようするに、ストレスからくる肩こりで、肩をもんだりするだけでは改善しません。原因は自律神経の症状です。

異常な気候変動による自律神経の疲れが影響しており、頭痛、めまい、体がだるい、食欲がないといった症状と並行して存在する肩こりなのです。

したがいまして、このような肩こりを改善するには適度な運動と気持ちをリフレッシュする気分転換が必要です。

微熱が続く人も多くみられましたが、ウイルスによる発熱ではなく、体温調節がうまくいっていないだけの人が多くみられました。こんな状態に一番の薬は体を動かして体温を上げて汗をかくことです。

これも、原因は自律神経の症状で、自律神経を鍛えてあげることで改善されます。

自律神経の変調は様々な病気にかかりやすいため、自律神経の症状が長く持っている人は気を付けなければいけません。ひどくなるとうつ病や原因不明の膠原病にもかかりやすくなり、そうなると改善までに長期間を要することになります。

鍼治療は自律神経を調節することが可能です。病気にならない身体作りのお手伝いができます。是非ご相談ください。

冷えにご注意ください

2023年11月号(第361号)

10月中旬まで30度を超えて冷房が必要でしたが、ある日から突然涼しくなり、朝晩は涼しさを超えて寒くなりました。当院では毎年1ヶ月くらいは冷房も暖房も必要のない日がありましたが、今年は1週間もなかったように思います。すぐに暖房を入れて対応しておりましたが、こんな季節は冷えに注意が必要です。

首が痛い、肩が痛い、腰が痛いという症状に対して、サロンパスのようなスッとするものを貼ったりされておられる人をみかけますが、今の時期、そして40歳を超えるような人には全く逆効果です。

膝が腫れて痛くなっている時には2~3日くらいは冷やした方がいいのですが、それ以降は温める必要があります。腫れてもいないのに痛い時には躊躇なく温めることをお勧めします。

なぜかというと、今の時期、冷えて血行が悪くなって痛みが出ていることがほとんどです。そんな時に冷やしたら余計に痛くなるわけです。

保温も効果があります。首が痛ければスカーフやマフラーなどで冷たい風に当てない工夫が必要です。
腰が痛ければ、腹巻のようなもので保温をすることで痛みが和らぐことがあります。
お風呂にゆったり入る、整形外科のもらう肌色のシップを貼る(保温効果)、1枚余分に服を着るなどなど、保温に気を付けてください。

血行を良くする効果で最も長時間持続する方法は運動です。ただ単純に歩くだけで全身の血行が良くなり、身体を温めます。その効果は6時間くらい続くとされています。歩行は免疫力を上げ、うつ病や認知症の予防にもなります。

40分くらい続けて歩けるようになると、どこにでも行けるようになります。自信をもって生活ができます。

鍼治療は血行を良くする良い治療法です。また、適切な運動のアドバイスをさせていただきますので、是非ご相談ください。

少しずつ過ごしやすくなってきました

2023年10月号(第360号)

今年の夏は異常なほどの暑さで、外にも出られないほどでした。冷房の部屋で過ごした時間が長ければ長いほど暑さに弱くなっています。30度を下回っているので、大丈夫だと思って外で無理をすると熱中症にかかりやすくなりますのでご注意ください。

涼しいところにいることで、汗をかきにくくなり、体温が上がっても体温を下げることができなくなって熱中症になりやすくなるのです。

その本体は自律神経にあります。汗を出して熱を放散して体温を下げる作業は自律神経の仕事です。

ストレスを抱えておられる人は自律神経の状態が良くないので、熱中症の危険が高くなります。

不眠や頭痛、身体がだるい、胃腸の調子が悪いといった症状がある人は自律神経のバランスが崩れているために出ている症状のことが多いので要注意です。

その他に、自分自身の自律神経のバランスが悪いかどうかを知るには、頭や顔には大量に汗を出るが、おなかや背中、手足はあまり汗を出ていないという症状があれば間違いないです。人よりも上手く汗をかけないので身体に熱がこもり、熱中症になりやすいので注意してください。

それではどうしたらいいでしょうか?少しずつでもいいので、外を歩いて汗が出るように訓練することです。これからの時期、少し歩いても汗は出ません。最低でも20分以上は歩かないと汗は出てきませんが、はじめは10分でもいいので歩くことです。あせらず、徐々に増やしていけばいいのです。熱中症に注意しながら木陰で休みながら続けていけば、汗が出る身体が作れるようになります。

鍼治療は自律神経のバランスを整える良い治療法です。定期的な治療で気象変動を乗り切っていきましょう。

夏の疲れで足のだるさ、しびれが出てくる季節

2023年9月号(第358号)

今年は過去にない猛暑だという報道に、外出をやめておられる人が多いように思います。実際、外を歩くと暑くて息苦しくなることもあります。こんな時は日中の活動が妨げられて足の血行が悪くなり、足がだるくて歩きにくくなり、さらに外に出るのがおっくうになってしまいます。その原因は足の血行が悪くなることなので、だるさに加えて、しびれたり、むくんだりといったトラブルに発展する可能性があります。

足の血行が悪くなると、血行を元に戻そうとする身体の防衛反応から無意味に血圧が上がってしまいますし、自律神経が乱れてめまいや耳鳴り、胃腸の調子が悪くなったり、不眠や不安感が強くなったりします。

そうしたら、どのように対処していったらいいかというと、足の血行を良くするために歩くことをお勧めします。
これからは、朝晩は涼しくなってきますので、涼しい時に散歩に出られたらいかがでしょうか?時間にしたら20分くらいでも大丈夫です。
はじめのうちは少なくていいですが、できれば40分くらい歩けるようになるといいと思います。スーパーやショッピングモールなどの涼しい所もお勧めです。

外に出て歩くことが困難な人は、椅子に座っている時に前に椅子を置き、その上に足を乗せて股関節と同じ高さに足を上げてあげることも効果的です。
ふくらはぎは第二の心臓と言われていて、これを使うことにより長時間の足の血行が良くなりますので、立って家事をしている時に踵(かかと)を少し上げて立ったり、かかとの上げ下げをするとふくらはぎを使って血行が良くなってきます。

鍼治療は足の血行を良くして、自律神経のバランスをとる良い治療法です。是非ご相談ください。

熱中症に注意しながら、ならない身体作りを!

2023年8月号(第357号)

朝から30度を超えて日中は35度を超える猛暑が続いています。外を歩くと熱中症が心配ですね。
しかし、熱中症が怖いからといって家の中で冷房を当たっていると逆に暑さに耐えられなくて熱中症になりやすい身体になってしまいます。

自律神経は身体の体温を常に一定に保つために、汗を出して体温の調整をしています。汗を出す機能を使わないと汗を出す機能が低下して、体温が上がってしまい熱中症になってしまいます。

外を歩くと熱中症、家の中にいても熱中症になりやすい身体になってしまう・・、やっかいです。コロナ禍で運動できる場所がなくて運動不足の人が多く、汗をかく機会が少ないことと、冷房に入り快適な温度で暮らすことで汗をかく機会が減ったことが熱中症が増えてきたものと思います。
もちろん、外気の温度が昔に比べて高温になっていることが一番の原因でしょう。気温が低下してから運動を・・。8月中は高温が予想されるそうです。

こんな状況で外を歩くことは不可能ですが、早朝か日が暮れてから15分でもいいので歩いて汗をかく習慣を持つことが大切であると思います。
また、日中に歩くことを検討さえれておられる人は大型のショッピングモールを歩くこともいいかもしれません。

さかのぼって、暑さに強くなるには、冬の寒い時に冷たい風に顔を当てて体温を維持する自律神経を鍛えることが大切なのです。
暑い時にも汗をかいて歩くことが寒さに耐える身体作りができるのです。
熱中症にならない身体作りのために熱中症になっていてはいけませんので十分注意をして汗をかき、鍼治療で自律神経を鍛えて今の時期を乗り切ってください。

ジメジメした梅雨を乗り越えよう

2023年7月号(第356号)

昨年は6月中に梅雨が明けてしまいましたが、今年はジメジメした蒸し暑い日が多く、急な雷雨による激しい雨が降っています。こんな時はめまい、耳鳴り、体がだるい、微熱、頭痛などの症状を訴えられる人が多いようです。
気圧による体調の不良は以前に何度もお伝えしている通り、気象病というものによるものです。しかし、この症状は基本的には長くは続きません。天気が回復すると徐々に症状が改善します。

この症状を起こさせる一番の原因は自律神経によるものです。自律神経は体温調節や胃腸の調節、血圧、その他の内臓を調節しているものですが、この神経の誤作動によるものと考えられています。
なので、本当の病気ではなく、その症状が出ているだけだと思ってください。
しかし、この症状が長続きする一番の原因は、どうしよう、困った、不安だという気持ちが強くあると症状が改善しません。不安などが身体にストレスとして入り込み、自律神経をさらに悪くするからです。

したがいまして、まずやらないといけないことは、身体を動かして汗をかき、自律神経を鍛えることです。身体を動かすと体温が上がり、その体温を下げるために汗をかくという作業は自律神経の作用です。現代人は冷房に頼り、夏でも寒い部屋にいて汗をかかないことが自律神経を弱くしているのかもしれません。
コロナ患者も最近多くなっているそうですので、これも心配ですが、気象病を乗り越えるには自律神経を鍛えることです。自律神経は免疫力にも関係していますので、一石二鳥だと思います。

まとめますと、時期が来ると症状が改善するんだという気持ちを持ち、適度に体を動かすことです。また、鍼治療は自律神経のバランスを整える良い治療法で、気象病予防に効果があると思います。是非ご相談ください。

梅雨の時期は耳の症状に注意

2023年6月号(第355号)

例年よりも少し早く今年は梅雨に入りました。沖縄方面には台風が接近中です。こんな状況の中、中部大学生命健康科学部理学療法学科教授・愛知医科大学客員教授の佐藤純先生は、フィリピンくらいにある台風でも私達の身体に影響を及ぼすということを証明されました。小刻みに上下する気圧の変化が身体に影響し、吐き気、耳鳴り、めまい、身体がだるい、痛みが強く感じるといった症状を引き起こすと言われておられます。ここで問題なのは、困った、どうしよう、このままだと仕事ができなくなってしまうという不安が強くなることです。

この気候の変化で起こす症状のおおもとの原因は自律神経の不調によるものですので、不安が自律神経に影響を及ぼしてさらに悪くしてしまうということです。
気候の変化は台風だけではありません。急な雷雨の時、雨と晴の差など様々な気象変化によって私達の身体は影響されるのです。近年、ゲリラ豪雨といっていますが、この時も症状が強く出てしまいます。

それでは、今後はどうしたらいいでしょうか?まず、気持ちを落ち着かせることだと思います。つまり、今、この頭痛は気候によるものだから、ずっと続くわけではなく、晴れてきたら落ち着いてくるだろう。まあ、心配しなくてもいいよねと思うことが大切です。

そして、好きなことをしたり、のんびりと散歩にでかけたりして気分転換をはかりましょう。
あと、適度な睡眠やバランスの良い食事も大切です。眠れなかったり食べれなかったりすると体調を崩します。しかし、この症状も実は自律神経が関係していますので、リラックスして自律神経を整え、気候の変化に対応できる体を作りましょう。
鍼治療は血行を良くし、自律神経のバランスを整える良い治療法です。鍼治療と散歩で憂鬱な梅雨の時期を乗り越えてください。

新緑の季節、気分のリフレッシュが必要です

2023年5月号(第354号)

コロナの第9波が心配ではありますが、とりあえず少しずつ社会が以前のような感じに戻りつつあります。

新学期、新年度が始まり、周りの環境が大きく変わった人が多いともいます。就職や転職、引っ越しなど様々な要因により体調を崩された人も多く、疲労による腰痛、ストレスによる肩こり、人間関係がぎくしゃくしてうつ状態になられている人も多い感じがします。新緑の季節は「木(こ)の芽どき」とも呼ばれ、気温の変化が大きく体調を崩しやすい時期です。

風邪をひいたり、ぎっくり腰を起こしたり、ゆううつな気分になったり・・。
これらを解消するには外出して気分をリフレッシュさせるのが一番です。好きな趣味があればそれを楽しむのも乗り越える一つの方法です。

今年の傾向として、最近まで暖房を付けていたと思ったら急に熱くなって、お店には冷房が入っていて、そうかと思ったらまた寒くなって暖房といった不安定な時期です。こういう時期を乗り越えるには適度な睡眠と食事、運動を行い、体調を整え、季節の変化に対応できる身体作りが大切です。

西洋医学は外から来たウイルスを撃退する医学ですが、東洋医学はウイルスに感染しないような身体作りを目指した医学です。そのためには地道に自分で努力しなければいけませんが、これが最も身体に優しいものだと思います。
以前から何度も述べさせていただいていますが、自分で努力して自律神経を鍛えて乗り切ることが大切です。薬やサプリでは得ることができません。

睡眠・食事・運動、そして鍼治療で新緑の季節がさわやかな時期だと思えるように乗り切っていきましょう。そうすることで、コロナを撃退できますし、健康を維持する最も近道だと思います。

今年も気象の変化が大きそうです!

2023年4月号(第353号)

桜が咲き、これからの季節、気温の変化が出てくる季節です。
この季節は花粉症も気になりますが、自律神経の状態も良くないことが多く、すでにたくさんの患者さんが、自律神経が原因の症状を訴えられておられます。

そもそも自律神経って何?ってことになりますが、これは自分では全く意識をしてなくても生きていくための機能を自動で行っているものです。
たとえば、意識をしていなくても呼吸ができ、心臓が動き、汗が出て、食べた物を消化吸収してくます。
これがすべて自律神経の働きです。

目の前にクマが現れたら全力で走って逃げる動作を行いますが、この時、体の中は心臓の脈拍が増え、呼吸が荒くなり、体がパーンと張った感じになります。
この状態を作り上げてるのが自律神経の交感神経が行っています。
一方、夜にゆったり食事をしたり、お風呂に入っり、テレビを見たり読書をする時には心臓の脈拍数が減り、呼吸もゆっくりでくつろいだ感じになります。
この状態を.作り上げてるのが自律神経の副交感神経が行っています。

ここで大切なことは、疲れたら誰でも休憩をとります。
人間の体は自律神経の交感神経が活動のための神経、副交感神経が休憩のための神経です。
なので、副交感神経の活動が多い方が休憩が長くなるので、体は楽なのです。

ホッとする、楽しい、うれしいという時間が長ければ人間の体を休憩の方向に持っていけます。
一方、緊張した状態で活動(仕事もそのひとつ)する、怒り、悲しみ、不安などを抱えておられる人は交感神経が過剰に働き、体にダメージを与え、高血圧や糖尿病といった生活習慣病が発症したり、めまい、耳鳴り、難聴、食欲不振、不眠、肩こり、身体がだるいといった全身症状が出てきます。
鍼治療は自律神経を整え、リラックスさせることができる良い治療法
ですので、規則正しい生活と適度な運動と鍼治療で克服していきましょう。

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