ふたばだより

五十肩と肩関節周囲炎

2021年12月21日更新

2021年11月号(第336号)

朝晩は寒くなってきました。これから日中の風が冷たくなってきます。こんな時期は肩が痛くて動かせないという患者さんが多く来院されます。整形外科のレントゲン撮影で異常がなく、五十肩と診断されて来院された患者さんを診せていただくと、症状から考えて病名が違うという感じることがあります。

どういうことかというと、肩を上げる方向や痛む場所から考えて五十肩ではなく、肩の三角筋のスジを痛めた、いわゆる肩関節周囲炎というもののようです。

これは、肩の周りには三角筋という筋肉が覆っていて、これは肩を前、横、後ろに挙げる時にそれぞれ前、横、後ろの筋肉を使いますが、動きに合わせてその部分が痛むというのが特徴的です。

一方、五十肩は水平まで腕を上げることができなく、痛む場所は肩を上げる方向に関係なく、肩関節の前か後ろになります。

治療目的は肩関節の血行改善ですので、治療方法とも両者で変わりないのですが、治療期間が違ってきます。治る期間が違うのです。

そのまま治療をせずに放置すると、五十肩は2年、肩関節周囲炎は1年かかります。そして、治療を受けられると、早くて五十肩で半年、肩関節周囲炎で3ヶ月かかるのです。もちろん、個々の生活習慣にもより五十肩で1年、肩関節周囲炎半年以上かかる場合もあります。

おおまかにいうと、五十肩は老化が原因で、肩関節周囲炎はオーバーユース(使い過ぎ)を含めて筋肉の損傷と考えられます。 これらの治療には血行を良くし、早く炎症を取り除く必要がありますし、早く良くするためにその人に合った運動やストレッチが必要になってきます。

鍼治療は血行を良くする良い治療法です。また、適切な運動のアドバイスをさせていただきますので、是非ご相談ください。

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