診療日記

東洋医学研究所初代所長の黒野保三先生の「語録」に感銘! その1

2022年04月12日更新

東洋医学研究所初代所長の黒野保三先生の弟子によって師匠を囲む会として「二葉清友会」という会が昭和36年に発足し、昭和51年から清友会報が年1回発刊されるようになりました。その中から黒野先生の語録を紹介させていただきます。

昭和51年
「人には短所もあれば長所もあります。互いに長所を認め合い、短所を許し合いながら交際し、その絆を太く長く保ってゆくのが真の人間の在り方であり、それが仲間とか友人と言われるものではないでしょうか。そして、いつの日かその歴史を振り返り、思い出を語り合うことが出来たら、人生は一層明るく楽しいものになりましょう。」

この言葉は黒野先生の人間そのもので、いつも「罪を憎んで人を憎まず」とおっしゃられておられました。
ある時、黒野先生に対しひどいことをした人がいて、私はその人に対して怒りを覚えていました。その人と鍼灸の学会で出会った時に握手をして「久しぶり」と言って再会を喜んでおられた黒野先生の姿を思い出しました。その当時、私は若造でしたので黒野先生の行動を理解することができませんでした。なんでそんなに親しくできるのかと。
今になって思えば、黒野先生の生き方そのものなんだと思います。そのような先生だからこそ、著名な学者や財界人から可愛がられ、自然と皆が黒野先生の応援者になっているんだと思いました。
治療室でたくさんの患者さんに慕われ、分け隔てなく接しておられた姿を思い出し、黒野先生の人間の器の大きさを再認識させて頂きました。先生のような人間になれるように頑張りたいと思います。

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